自分が一番でないと機嫌が悪い!?.

「博多駅」「博多人形」「博多どんたく」「博多弁」などで、全国的に有名な「博多」 と、福岡県の県庁所在地である「福岡市」は、どんな関係にあるのか、よそ者には よく区別がつかないもんだ。 じつは、江戸時代の福岡と博多は、那珂川をはさんで別の都市だった。黒田藩の 武家町である福岡と、商人の町・博多に分かれていたのだ。ところが、1876年 (明治9)の地域区分の再編で、ひとつの地域とされ、1889年(明治配)の市町 村制度の実施にさいして、新しい都市名を決めることになった。 そのさい、「福岡市」とするか、「博多市」とするかですごくもめたのだった。第1回市 議会での裁決でも同数で、結局、議長裁定によって「福岡市」と決定された。その 代わりに、当時の九州鉄道(後のJR九州)が新設した駅を「博多駅」と命名する ことで、どうにか妥協を図ったのである。 そうすることでどっこいどっこいを狙ったんですね。

そうかと思えば、もう少し地図を大きく見て、福岡 県全体に目を移すと、ともに政令指定都市である福岡 市と北九州市の対立もかなり激しい。 九州の中心都市として栄える福岡市にたいして、新 日本製織などがある北九州市は工業都市。「しょせん 田舎」と見下す福岡市民に、北九州市民が対抗意識を 燃やすという構図があるのだ。北九州市民には、県外へ出ても「福岡県出身です」とは いわないというほど、ライバル意識が強い人もたくさんいるわけである。 福岡県民の特徴のひとつは、こうした対抗心が旺盛なところだろう。ふだんから、 誰かの話題が出たとき、「あん人ば、人の話聞かんけん」などと、真っ先に悪口が 飛び出ることが多々あるのである。 そういう態度には、あまり品位が感じられないが、相手を見下す心や対抗意識は、 いろいろな意味でパワーになる。もちろん、「威勢がいいのは口だけ」というタイ プもいるが、対抗心を燃やすことをエネルギーにして、行動を起こすタイプも多い のだ。できれば後者になりたいものである。
